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としょかんでつくった本のリスト

「どこから読んでもおもしろい」本のリスト


本の中には、日常と別の世界がいっぱい詰まっています。 時にはゆっくり本の世界で遊んでみませんか。
楽しい本との出会いが、どうぞたくさんありますように。

(2023年7月改訂版発行)

本のなまえや表紙をクリックすると、貸し出し中かどうかなどがわかります。

表紙の画像掲載に関する著作権の許諾については、出版社の許可をいただいております。

〈 〉内は分類をあらわします。

どこから読んでもおもしろい

ウエズレーの国

『ウエズレーの国』表紙画像

ポール・フライシュマン/作
ケビン・ホークス/絵
千葉茂樹/訳
あすなろ書房
〈エ〉

ウエズレーは、町のほかの子とはちょっとちがっていて、ともだちもいない。そんなかれが思いついた自由研究(けんきゅう)は、じぶんだけの作物をそだてて、じぶんだけの文明をつくること。ウエズレーが、じぶんでそだてたくだものをまいあさ食べたり、くきからとったせんいで服をつくったり、たねから油をとったりするようすをみて、近所の子たちがおもしろそうだとやってきた。ウエズレーは、はじめはひとりであそんでいたが、みんなであそべるようなゲームもつくりだす。

おとうさんのちず

『おとうさんのちず』表紙画像

ユリ・シュルヴィッツ/作
さくまゆみこ/訳
あすなろ書房
〈エ〉

ぼくたち家族は、戦争(せんそう)で何もかも失った。故郷(こきょう)を追われ、たどりついたところは、夏は暑く、冬は寒い国だった。かたいゆかでねむり、満足に食べられない生活を送っていた。そんなある日、パンを買いに行ったはずのお父さんが、地図を買って帰ってきた。「お父さんはひどい」とぼくはおこり、ひもじいおなかをかかえて布団(ふとん)にくるまった。でも次の日、お父さんがかべにはった地図に、たちまち夢中(むちゅう)になった。ながめていると、貧(まず)しさを忘(わす)れ、遠い世界へ心が飛んでいくのだった。

ストライプ たいへん!しまもようになっちゃった

『ストライプ たいへん!しまもようになっちゃった』表紙画像

デヴィッド・シャノン/文と絵
清水奈緒子/訳
らんか社
〈エ〉

カミラ・クリームは、いつもほかの人の目ばかり気にしている女の子です。リマ豆が大好きなのに、学校のみんながリマ豆をきらいだから、みんなと同じでいたいと思って、ぜったいに食べようとしませんでした。
ところがある日とつぜん、カミラの体はしまもようになってしまいます。それどころか、みんなにからかわれるたびに、もようが変わります。どんな専門家(せんもんか)に見てもらっても、ひどくなるばかり。そんなカミラのところにひとりのおばあさんがやってきて...。

スラムにひびくバイオリン ゴミを楽器(がっき)に変えたリサイクル・オーケストラ

『スラムにひびくバイオリン』表紙画像

スーザン・フッド/作
サリー・ワーン・コンポート/絵
中家多惠子/訳
汐文社
〈エ〉

ゴミ処理場(しょりじょう)のあるまずしい町に住むアーダは、11歳(さい)のときにファビオ・チャベスがひらいた音楽教室で楽器の演奏(えんそう)を教わります。楽器は、ファビオたちがゴミをリサイクルしてつくり出したものを使い、練習を積み重ねました。そして上達すると、アーダたちは「リサイクル・オーケストラ」として、国内外のさまざまなコンサートで演奏するようになります。パラグアイに実在(じつざい)するオーケストラの話を絵本にしたものです。

綱渡(つなわた)りの男

『綱渡りの男』表紙画像

モーディカイ・ガースティン/作
川本三郎/訳
小峰書店
〈エ〉

かつてニューヨークには、ふたつのタワーがならんで立っていました。高さは、どちらも400メートルほど。綱渡りが得意(とくい)な若(わか)い大道芸人(だいどうげいにん)フィリップ・プティは、ふたつのタワーのあいだにロープを張(は)ることを思いつきました。そこで、こっそりタワーにしのびこみ、真夜中に3時間かけて太さ2センチの綱を張りました。そして、タワーに朝日があたる中、綱渡りをはじめたのです。
1974年8月7日に本当にあったお話です。

むらの英雄(えいゆう) エチオピアのむかしばなし

『むらの英雄』表紙画像

わたなべしげお/文
にしむらしげお/絵
瑞雲舎
〈エ〉

むかし、アディ・ニハァスというむらの12にんのおとこたちが、こなをひいてもらうために、マイ・エデガというまちへいった。そのかえりみち、ひとりのおとこが、なかまが12にんそろっているかどうかきになりだしたので、にんずうをかぞえてみた。ところがじぶんをかぞえなかったので、11にんしかいなかった。そこからおおさわぎがはじまり、このむらにひとりのいさましいえいゆうがうまれるまでの、ゆかいなおはなし。

雪の写真家ベントレー

『雪の写真家ベントレー』表紙画像

ジャクリーン・ブリッグズ・マーティン/作
メアリー・アゼアリアン/絵
千葉茂樹/訳
BL出版
〈エ〉

なによりも雪が好きなウィリーは、なんとかして雪の結晶(けっしょう)の美しさをみんなに知ってもらいたいとかんがえていました。顕微鏡(けんびきょう)つきのカメラを手に入れたウィリーは、失敗をくりかえしながらも、いい方法を見つけだします。そして夢中(むちゅう)で雪の研究をし、雪の結晶の写真をとりつづけました。好きなことを追求(ついきゅう)しつづけた50年間の研究と写真は、やがて世界的にもみとめられるようになります。この本はそんなひとりの農夫ウィリー・ベントレーの伝記絵本です。

リンドバーグ 空飛ぶネズミの大冒険(ぼうけん)

『リンドバーグ』表紙画像

トーベン・クールマン/作
金原瑞人/訳
ブロンズ新社
〈エ〉

大きな港町に、こっそり人間の書いた本を読む、知りたがりやの小ネズミがいました。ある日、小ネズミは新しくできたネズミとりのせいで、なかまがみんな町から逃(に)げ出したことを知ります。港にはネコがいて、船には乗れません。そこで、小ネズミはなかまに会うために、自分で飛行機(ひこうき)を作り、空を飛んでアメリカに行くことに決めました。
ネズミの大冒険のお話には『アームストロング』『エジソン』など、続きもあります。

有松(ありまつ)の庄九郎(しょうくろう)

『有松の庄九郎』表紙画像

中川なをみ/作
こしだミカ/絵
新日本出版社
〈913〉

徳川(とくがわ)の時代になって7年、いつもひもじい思いをしていた庄九郎は、同じ村の若者7人を連れて、のちに有松と呼ばれる地に移住(いじゅう)した。山を切り開いて自分の土地にし、豊かな暮(く)らしをするためだ。しかし数年たっても、ねばり気のある土に作物は育たない。困りはてていた庄九郎はある日、豊後(ぶんご)(大分県)から名古屋城の工事に来ていた人に、藍(あい)色の美しい絞(しぼ)り染(ぞ)めの手ぬぐいをもらってひらめく。名古屋の伝統(でんとう)工芸、有松絞りの始まりを生き生きとえがいた物語。

エーミールと探偵(たんてい)たち

『エーミールと探偵たち』表紙画像

エーリヒ・ケストナー/作
池田香代子/訳
岩波書店
〈94〉

エーミールは、おばあさんに会いにベルリンに行くことになった。しかし、おばあさんにわたすようにと持たされたお金を、汽車の中で居眠(いねむ)りしているすきに盗(ぬす)まれてしまう。
エーミールは盗んだ人を追ってベルリン動物園駅におりたったが、お金もないため途方(とほう)にくれていた。そんな彼に地元の少年グスタフが声をかけた。いきさつを知ったグスタフとその仲間たちは、手助けを申し出る。そしてエーミールたちは知恵(ちえ)をしぼり、お金を盗んだ犯人(はんにん)を追いつめていく。

おじいちゃんとの最後の旅

『おじいちゃんとの最後の旅』表紙画像

ウルフ・スタルク/作
キティ・クローザー/絵
菱木晃子/訳
徳間書店
〈94〉

おじいちゃんは入院してからますます面倒(めんどう)くさい人になって、きたない言葉ばかり使っている。パパは会いたがらないけど、ぼくはおじいちゃんが大好きだ。ぼくとおじいちゃんは、土曜日に病院を抜(ぬ)けだして、おじいちゃんが住んでいた家のある島へ行く計画をたてた。おじいちゃんが家に取りに行きたいものがあると言うからだ。ぼくは着替(きが)えの服を持ち、おじいちゃんは薬を持って船に乗った。でも、おじいちゃんの心臓(しんぞう)はもうぼろぼろだったんだ。

鬼(おに)の橋

『鬼の橋』表紙画像

伊藤遊/作
太田大八/画
福音館書店
〈913〉

平安時代。12歳(さい)の少年小野篁(おののたかむら)は、異母妹(いぼまい)が井戸に落ちて亡(な)くなったことを自分の責任(せきにん)と感じ、生きる力を失っていた。
ある日篁は、その井戸から冥界(めいかい)の入り口の河原(かわら)に迷(まよ)い込(こ)んでしまう。そこで鬼から助けてくれたのは坂上田村麻呂(さかのうえのたむらまろ)だった。彼(かれ)に諭(さと)されてこの世にもどった篁は、五条橋(ごじょうばし)で出会った幼い少女・阿子那(あこな)や、半分は鬼である非天丸(ひてんまる)と一緒(いっしょ)に過(す)ごすうちに、その心が変わっていく。実在(じつざい)の人物小野篁の伝説をベースにしたファンタジー。

怪人(かいじん)二十面相 少年探偵(たんてい)1

『怪人二十面相』表紙画像

江戸川乱歩/作
ポプラ社
〈913〉

東京中が「怪人二十面相」のうわさでもちきりになった。二十面相とは変装(へんそう)がとびきりじょうずなふしぎな盗賊(とうぞく)のことだ。ほんとうの年や顔はだれひとり知らない。この盗賊は、宝石(ほうせき)や美術品(びじゅつひん)のような美しくてめずらしい高価(こうか)な品物を、前もって予告状(よこくじょう)を送りつけ、その上でぬすんでいくのである。そんな盗賊にたちむかうのは、日本一の名探偵、明智小五郎(あけちこごろう)とその助手である小林少年。力と力、知恵(ちえ)と知恵をめぐらせた対決の物語。

貸出禁止(かしだしきんし)の本をすくえ!

『貸出禁止の本をすくえ!』表紙画像

アラン・グラッツ/著
ないとうふみこ/訳
ほるぷ出版
〈93〉

ある日、エイミーの大好きな本『クローディアの秘密(ひみつ)』が、学校の図書室から消えてしまいました。保護者(ほごしゃ)から、子どもにふさわしくないという意見が出たために、貸出禁止になってしまったのです。借りられなくなった本はほかにもありました。納得(なっとく)できないエイミーは、禁止された本を自分のおこづかいで買って、かたっぱしから読んでやることに決めました。さらにエイミーは、貸出禁止の本を学校のロッカーに集めて貸し出す、秘密のロッカー図書館を始めたのです。

カーネーション・デイ

『カーネーション・デイ』表紙画像

ジョン・デヴィッド・アンダーソン/著
久保陽子/訳
ほるぷ出版
〈93〉

ビクスビー先生はピンク色の髪(かみ)をした格言(かくげん)が大好きな先生。少し変わっているけれど、生徒の目をしっかり見て、最後まで真剣(しんけん)に話を聞いてくれる。でも、癌(がん)の治療(ちりょう)のため、6年生の卒業を待たずに、学校を去ってしまった。トファー、スティーブ、ブランドの3人は、学校をサボって、病院にいる先生に会いに行くことにした。先生が人生最後の一日にしたいと言っていたことを実現するために。そして、ブランドは先生に言われたある格言を、今度は自分が先生に言うために...。

霧(きり)のむこうのふしぎな町

『霧のむこうのふしぎな町』表紙画像

柏葉幸子/作
杉田比呂美/絵
講談社
〈913〉

6年生のリナは、夏休みを「霧の谷」で過ごすために、一人で田舎(いなか)にやってきました。ところが森の中で道に迷(まよ)い、こい霧の中を歩くうちに小さな町にたどり着きます。そこはたった6けんの家しかない、霧の谷のめちゃくちゃ通りでした。下宿屋のピコットばあさんに「はたらかざる者、食うべからず」と言われ、リナはめちゃくちゃ通りのちょっと変わったお店にはたらきに出ることになります。まずは本屋です。いつもとちがう夏休みが始まりました。

黒い兄弟 

『黒い兄弟』表紙画像

リザ・テツナー/著
酒寄進一/訳
あすなろ書房
〈94〉

スイスのソノーニョ村に生まれたジョルジョは、貧しさのため煙突掃除夫(えんとつそうじふ)として、イタリア・ミラノに売られた。きびしい親方の下、煤(すす)で真っ黒になりながら働く日々。そこで出会った仲間たちと、秘密結社(ひみつけっしゃ)「黒い兄弟」を結成(けっせい)し、助け合いながら生きていくことを誓(ちか)う。仲間ができ喜ぶジョルジョだったが、リーダーのアルフレドが病気であることを知る。
19世紀のスイス、イタリアを舞台(ぶたい)とした少年たちのかたい絆(きずな)と友情の物語。

くろグミ団は名探偵(たんてい) カラス岩の宝物

『くろグミ団は名探偵』表紙画像

ユリアン・プレス/作・絵
大社玲子/訳
岩波書店
〈94〉

くろグミ団はくろいグミが大好(す)きなフロー、カーロ、フィリップ、レオさん、ラース警部(けいぶ)の5人からなる腕(うで)のいい探偵グループです。この本では、修道(しゅうどう)院で起きた宝物の盗難(とうなん)事件や有名なオペラ歌手が行方不明になった事件などを解決(かいけつ)します。
お話を読んで、絵の中にかくされた手がかりを見つけながら、くろグミ団といっしょになぞを解(と)いてみよう!
「くろグミ団」シリーズは1巻(かん)から5巻(かん)まであります。

クローディアの秘密(ひみつ)

『クローディアの秘密』表紙画像

E.L.カニグズバーグ/作
松永ふみ子/訳
岩波書店
〈93〉

11歳(さい)のクローディアは、日ごろの不満(ふまん)から家出をすることに決めました。家出先は、屋内(おくない)で、美しく、気もちのいい場所であるニューヨークのメトロポリタン美術館(びじゅつかん)です。そのために、大好(す)きなホット・チョコレートサンディをがまんしておこづかいを貯(た)め、とても注意ぶかく計画を立てました。それから小金持ちの弟のジェイミーを仲間(なかま)に引き入れました。2人は、バイオリンとトランペットのケースに着がえをつめ、美術館を目指します。

骨董(こっとう)通りの幽霊省(ゆうれいしょう)

『骨董通りの幽霊省』表紙画像

アレックス・シアラー/著
金原瑞人/訳
西本かおる/訳
竹書房
〈93〉

幽霊省は、1792年にできたイギリスの政府(せいふ)機関だ。幽霊の存在(そんざい)を調べるため、4人の職員(しょくいん)と一匹のネコが働いている。しかし、経費(けいひ)削減(さくげん)のため、あと3か月で幽霊を見つけ出さないと、省が廃止(はいし)されることになってしまった。そこで職員たちは、大人より感受性(かんじゅせい)の鋭(するど)い子どもなら見つけられるのではないかと、幽霊探しのアルバイトを募集(ぼしゅう)する。採用(さいよう)された子どもたちは、あの手この手で幽霊を探そうとするが、3か月で本当に幽霊は見つかるだろうか。

シャーロック=ホームズ全集1 緋色(ひいろ)の研究

『シャーロック=ホームズ全集1』表紙画像

コナン・ドイル/著
各務三郎/訳
偕成社
〈93〉

ある空家で紳士(しんし)の死体が発見される。部屋には血痕(けっこん)がのこっているが、死体にはきずがない。壁(かべ)にはまっかな血文字が一語。死体を動かすと女性の結婚(けっこん)指輪がころがり落ちた。そこへ第二の殺人事件が起こる。名立たる刑事(けいじ)たちが見当違(ちが)いの捜査(そうさ)をする中で、ホームズはひとりするどい観察力と推理(すいり)でもって犯人(はんにん)にせまる。
ホームズの名探偵(たんてい)ぶりが相棒(あいぼう)ワトソンの視点(してん)から語られる「シャーロック=ホームズ全集」は全部で14巻(かん)あります。

白狐魔記(しらこまき) 源平(げんぺい)の風

『白狐魔記』表紙画像

斉藤洋/作
高畠純/画
偕成社
〈913〉

時は中世。白駒山(しらこまさん)の仙人(せんにん)のもとで化身の技(わざ)を身につけたきつねの白狐魔丸(しらこままる)は、人間に興味をもち、人の世の中に入っていく。そこで彼が見たものは、憎(にく)み争(あらそ)う兄弟武士(ぶし)、主君のために自ら命を捨(す)てる家来たち、きつねと違(ちが)い"食う"ためにではなく、他者の命を奪(うば)う人間の姿(すがた)だった。人間はなぜ殺(ころ)し合い、何のために生きるのか...。白狐魔丸がタイムスリップし、日本史上の大きな事件や英雄(えいゆう)たちと遭遇(そうぐう)するシリーズの1作目です。

ジンゴ・ジャンゴの冒険(ぼうけん)旅行

『ジンゴ・ジャンゴの冒険旅行』表紙画像

S.フライシュマン/作
渡辺了介/訳
佐竹美保/画
あかね書房
〈93〉

ボストンの孤児院(こじいん)でくらすジンゴは、宝の地図がほってあるというクジラの歯を偶然(ぐうぜん)手に入れます。同じころ、ピーコックと名のる紳士(しんし)が、自分の息子だからとジンゴをひきとりにやってきました。ジンゴは記憶(きおく)にある父さんとはちがうと思いながらも、クジラの歯を持ってピーコック氏と宝探しの旅にでます。いくつもの危険(きけん)をのりこえながらメキシコをめざしますが、孤児院の院長も宝探しを始め...。先に宝をみつけるのはジンゴか院長か?そして、ピーコック氏の正体は?

精霊(せいれい)の守(も)り人

『精霊の守り人』表紙画像

上橋菜穂子/作
二木真希子/絵
偕成社
〈913〉

チャグムは新ヨゴ皇国(おうこく)の神聖(しんせい)な皇子(おうじ)という身でありながら、水妖(すいよう)の卵をその身に宿(やど)してしまった。皇国の神聖さを守るため、父である帝(みかど)はチャグムの命を奪(うば)おうとする。ある偶然(ぐうぜん)から、チャグムと逃亡(とうぼう)することになった女用心棒バルサ。バルサは薬草師(やくそうし)タンダや呪術師(じゅじゅつし)トロガイから、水妖がこの国を大干(だいかん)ばつから救うニュンガ・ロ・イム<水の守り手>だと教えられ、卵を食う幻獣(げんじゅう)からもチャグムを守ることになる。バルサとチャグムの物語、守り人シリーズの幕開(まくあ)け。

その魔球(まきゅう)に、まだ名はない

『その魔球に、まだ名はない』表紙画像

エレン・クレイジス/著
橋本恵/訳
あすなろ書房
〈93〉

ゴードンは、独自の魔球をもつ剛腕(ごうわん)ピッチャー。ある日、ピッチングを見たリトルリーグのコーチから、選抜試験(トライアウト)を受けてみないかと誘(さそ)われます。ゴードンは実力が認(みと)められみごと合格。しかし、数日後、女子だということがばれ、対象外になってしまいました。納得(なっとく)できないゴードンは、リトルリーグの本部を説得するため、女子野球選手について調べ始めます。

タイムチケット

『タイムチケット』表紙画像

藤江じゅん/作
上出慎也/画
福音館書店
〈913〉

マサオはめずらしい電車のキップを集めている。今、一番欲(ほ)しいのは《昭和44年4月4日》の日付が入ったキップだ。夏休みのある日、マサオは路地の奥で「タイムチケット 時間旅行への招待状(しょうたいじょう)」と書かれたうす茶色の紙切れを拾った。その紙切れの「希望年月日欄(らん)」に、遊び半分で「昭和44年4月4日」と書いたとたん、本当に過去にタイムスリップしてしまった。そこで子どものときのおとうさんに出会い、思いがけない体験をする。

だれも知らない小さな国 コロボックル物語①

『だれも知らない小さな国』表紙画像

佐藤さとる/作
村上勉/絵
講談社
〈913〉

小学校3年生の夏、ぼくは小山や杉林にかこまれた三角形の平地をみつけた。人がほとんど来ることのない静かなこの場所で、ある日小指ほどの大きさしかない小さな人、コロボックルを見る。やがて大人になったぼくは、味方として、彼らを守っていくことを決意した。そんな時、道路工事のため、コロボックルの住む小山をけずる計画がうごきだした。そこでぼくは計画を変更させるため、ある作戦を思いつく。

小さなバイキングビッケ

『小さなバイキングビッケ』表紙画像

ルーネル・ヨンソン/作
エーヴェット・カールソン/絵
石渡利康/訳
評論社
〈94〉

バイキングは、力じまんの海賊(かいぞく)たち。一度海に出かけたからには、武勇談(ぶゆうだん)を作ろうと、ろくに作戦も立てずに、町や城にせめこんでいってしまいます。一方、族長の子どもビッケは、剣(けん)よりも知恵(ちえ)で戦うのが得意(とくい)です。遠征(えんせい)先で敵(てき)の落とし穴(あな)に落ちてつかまったり、おそろしいバイキング船に追いかけられたりしても、いつもビッケがあっとおどろく方法で助けてくれるのです。
「バイキングのビッケ」シリーズは、全部で6冊(さつ)あります。

チビ竜(りゅう)と魔法(まほう)の実 シノダ!

『チビ竜と魔法の実』表紙画像

富安陽子/著
大庭賢哉/絵
偕成社
〈913〉

小学5年生の信田(しのだ)ユイには、だれにも言えない秘密(ひみつ)があります。それは、ママの正体がキツネだということです。ある日、キツネ一族のおじいちゃんといっしょに小さな青い竜がやってきて、信田家のおふろばに住みついてしまいました。「チビ竜」とよんでこっそり飼(か)っていましたが、近所の人にあやしまれてしまいます。そのうえ、キツネのおじさんが持ってきたおかしな実のせいで大変なことに!信田家のみんなは秘密を守ることができるかな?「シノダ!」シリーズの第1巻(かん)です。

チームふたり

『チームふたり』表紙画像

吉野万理子/作
宮尾和孝/絵
学習研究社
〈913〉

東小(ひがししょう)卓球部のキャプテン大地(だいち)は、引退試合で県大会出場を目指していたが、顧門(こもん)の先生が大地のダブルスのパートナーに選んだのは、あまり強くない5年生の純(じゅん)だった。これでは県大会に行けないと大地は落ちこむ。そんな中、父親が会社をクビになるという事件が起こり、大地は卓球どころではなくなってしまう。
シリーズはほかにも5冊。主人公が変わりながら続いていきます。

チョコレート工場の秘密(ひみつ) ロアルド・ダールコレクション 2

『チョコレート工場の秘密』表紙画像

ロアルド・ダール/著
クェンティン・ブレイク/絵
柳瀬尚紀/訳
評論社
〈93〉

世界一大きくて有名なワンカ氏のチョコレート工場は、働く人の姿(すがた)をだれも見たことがない、なぞの工場だった。ある日、その工場を5人の子どもが見学できることになった。ただし、そのためには世界で5枚(まい)だけの黄金切符(おうごんきっぷ)の入ったチョコを手に入れなければならない。工場の近くに住んでいるチャーリーは、チョコレート工場に入りたいと思っていたが、家がまずしくて、チョコが買ってもらえるのは誕生日(たんじょうび)に1枚だけだった。あきらめていると...。

トムは真夜中(まよなか)の庭で

『トムは真夜中の庭で』表紙画像

フィリパ・ピアス/作
高杉一郎/訳
岩波書店
〈93〉

夏休み、トムははしかにかかった弟から隔離(かくり)され、おばさんの家にあずけられた。古い邸宅(ていたく)を改造(かいぞう)したアパートのホールには、背(せ)の高い大時計があって、正確(せいかく)に時を刻(きざ)んでいたが、時間の数だけきちんと鳴ることは、めったになかった。ある夜、大時計が13回鳴ったので、トムは不思議に思い、ホールの裏口(うらぐち)のドアをあけると、そこにはいつもの裏庭(うらにわ)ではなく、美しい庭園が広がっていた。トムは、そこで古めかしい服を着た少女ハティと出会い、いっしょに遊ぶようになる。

ともだちは海のにおい

『ともだちは海のにおい』表紙画像

工藤直子/作
長新太/絵
理論社
〈913〉

さびしいくらいしずかな夜の海。だれかとお茶を飲みたくなったいるかと、だれかとビールをのみたくなったくじらはであって、ともだちになりました。ふたりは、すきなものもとくいなものもちがうけれど、いっしょに星をみたり、さんぽをしたり、手紙を書いたり、おしゃべりをしたり。そんな日々を物語と詩でつづります。のんびり、ほんわかした気持ちになれる本です。

泥(どろ)

『泥』表紙画像

ルイス・サッカー/作
千葉茂樹/訳
小学館
〈93〉

タマヤの通う学校は、立ち入り禁止(きんし)の広い森にかこまれている。ある日近道をしようと、その森の中に入ったタマヤと友人のマーシャルは、不気味な黒っぽい泥を見かけた。追いかけてきた同級生とつかみ合いになり、その泥にさわってしまったタマヤは、帰宅後、泥をさわった手に赤いぶつぶつが広がっているのに気が付く。次の日、手はもっとひどくなっていた。泥は、クリーンなエネルギーを開発する農場(ファーム)と深い関係があり、いつのまにかふえつづけていた。

夏の庭 -The Friends-

『夏の庭』表紙画像

湯本香樹実/作
徳間書店
〈913〉

12歳(さい)の夏、ぼくたち3人は、「もうじき死ぬんじゃないか」とうわさされている、近所のひとり暮(ぐ)らしのおじいさんを見張(みは)りはじめた。お葬式(そうしき)のようすを聞いて「死んだ人が見てみたい」と思ったからだ。ところが、見られていることに気付いたおじいさんは、なぜかだんだん元気になっていく。やがて口をきくようになり、交流を深めていったぼくたちは、この夏、おじいさんを通じてさまざまなことを知り、経験(けいけん)をすることになる。

菜(な)の子先生がやってきた! 学校ふしぎ案内・つむじ風の一学期!

『菜の子先生がやってきた!』表紙画像

富安陽子/作
YUJI/画
福音館書店
〈913〉

運がよければ会えるという伝説の"菜の子先生"を知っていますか。いつも科学者のようなまっ白い上着を着て丸眼鏡(めがね)をかけています。ある日、菜の子先生は中山(なかやま)小学校に現れ、魔法(まほう)の理科実験をします。先生がフツフツ煮(に)立った大鍋(おおなべ)をかき回し、粉薬(こなぐすり)をパラリとまくと、ドウッと大風がわき起こりました。すると、ひと言もしゃべらないという約束を破(やぶ)った子たちが次々に飛び始め...。
短編集(たんぺんしゅう)で、『二学期』『三学期』『番外編(ばんがいへん)スペシャル』もあるシリーズです。

ナルニア国物語 ライオンと魔女(まじょ)

『ナルニア国物語』表紙画像

C.S.ルイス/作
瀬田貞二/訳
Pauline Baynes/画
岩波書店
〈93〉

ピーター、スーザン、エドマンド、ルーシィの4人の子どもたちは、空襲(くうしゅう)をさけるため、ロンドンの片田舎(かたいなか)にある学者先生のおやしきで暮(く)らすことになりました。みんなで家の中を探検(たんけん)しているとき、ルーシィは古い大きな衣装(いしょう)だんすを見つけました。ドアをあけ、毛皮の外套(がいとう)をかきわけ中に入っていくと、雪のふりつもる森が広がっていました。そこはナルニアという国で、白い魔女が支配し、永遠の冬に閉ざされていたのでした。ナルニア国物語は全部で7巻(かん)あります。

二年間の休暇(きゅうか)

『二年間の休暇』表紙画像

ジュール・ベルヌ/作
朝倉剛/訳
福音館書店
〈95〉

寄宿(きしゅく)学校に通う8歳(さい)から14歳の15人の少年たちは、夏休みにヨットでニュージーランドの海岸を一周して過(す)ごすことになっていた。しかし、思いがけない事故(じこ)のため、無人島に流れつく。大人が誰(だれ)もいない中、「チェアマン島」と名付けたこの島で、知恵(ちえ)と勇気をふりしぼり、時に反発し合いながらも、様々な困難(こんなん)をのりこえて、力をあわせて生き抜(ぬ)いていく。『十五少年漂流記(ひょうりゅうき)』という題でもよく知られている冒険(ぼうけん)小説。

ニレの木広場のモモモ館

『ニレの木広場のモモモ館』表紙画像

高楼方子/作
千葉史子/絵
ポプラ社
〈913〉

ある土曜日の朝、ニレの木の下でぐうぜん出会った5年生のモモとモカと、4年生のカンタ。なんだか気が合った3人は、そのまま児童館の工作室で、壁(かべ)新聞を作ることにしました。壁新聞の名前はモモ、モカ、カンタをつなげて<モモモ館>。3人は新聞記者として、取材をしたり記事を書いたりと、いそがしくなります。ある日、壁新聞の下の投書箱に、にげた九官鳥(きゅうかんちょう)をさがしてほしいという便せんが入っていました。じつは、この鳥が大どろぼうと関係があるみたいで...。

ねらわれた星 星新一(ほししんいち)ショートショートセレクション 1

『ねらわれた星』表紙画像

星新一/作
和田誠/絵
理論社
〈913〉

宇宙(うちゅう)人がある星を観察しながら、そこに住む人々をやっつける計画を立てている。相談(そうだん)の結果、皮膚(ひふ)を溶(と)かすビールスを作り、それをばらまくことにした。しかし、いざ実行に移してみると、皮膚が溶けているというのに人々は死なず、なかには喜ぶものまででてきた。これは一体...。(表題作「ねらわれた星」)
人間の心の闇(やみ)を映(うつ)し出す、短いのにちょっぴりこわいSF(エスエフ)短編集(たんぺんしゅう)。「星新一ちょっと長めのショートショート」シリーズもあります。

歯みがきつくって億万長者(おくまんちょうじゃ) やさしくわかる経済の話

『歯みがきつくって億万長者』表紙画像

ジーン・メリル/作
岡本さゆり/訳
平野恵理子/絵
偕成社
〈93〉

12歳(さい)のルーファスは必要なものは自分で手づくりするアイディア少年。ある日買い物に出ると、チューブ入り歯みがきに高い値(ね)だんが付いているのに気がついた。計算してみると、自分でつくれば、1本分のお金で40本分の歯みがきができちゃう!糊(のり)の作り方をまねて、ボウルに歯みがきをつくったルーファスは、会社をおこして本格的(ほんかくてき)にビジネスを始めた。会社のしくみやお金をためる方法が読みながら頭に入ってくる楽しいお話。

パンプキン! 模擬(もぎ)原爆(げんばく)の夏

『パンプキン!』表紙画像

令丈ヒロ子/作
宮尾和孝/絵
講談社
〈93〉

1945年夏、広島と長崎に投下された原子爆弾(げんしばくだん)。その原子爆弾を落とす練習のために作られた、形や重さがそっくりの模擬原爆がありました。それが「パンプキン爆弾」。丸い形と、かぼちゃみたいな色からつけられた名前です。日本中の30都市に49発落とされ、たくさんの人が亡(な)くなりました。5年生のヒロカは、東京から来たいとこのたくみから、自分の住む大阪の田辺(たなべ)にもパンプキン爆弾が落とされていたことを聞き、夏休みの自由研究として調べ始めます。

ふしぎな木の実の料理法 こそあどの森の物語

『ふしぎな木の実の料理法』表紙画像

岡田淳/作
理論社
〈913〉

こそあどの森でくらす内気な少年スキッパーに、南の島に出かけたバーバさんから、「ポアポア」という固くてふしぎな木の実が送られてきました。ところが、その料理法が書いてあった手紙は、雪でにじんでしまって読めません。そこで、スキッパーはこそあどの森に住む人たちを訪(たず)ね、みんなで知恵(ちえ)をしぼって料理法を考えます。ゆでたり、炒(い)ったり、焼いたり...。どうしたらポアポアをおいしく食べることができるのでしょうか?
「こそあどの森の物語」シリーズの1さつ目です。

不思議を売る男

『不思議を売る男』表紙画像

ジェラルディン・マコックラン/作
金原瑞人/訳
佐竹美保/絵
偕成社
〈93〉

ある日、エイルサが図書館で出会った謎(なぞ)の男、MCC(エムシーシー)。妙(みょう)ないきさつでエイルサの家に転がりこみ、エイルサの母親が営む古道具屋で働くことになる。店番ができるのかと心配していたが、彼はお客が来るたびに、品物にまつわる不思議な物語を語るのだった。すると、今までさっぱり売れなかった品物も、物語にひきこまれたお客が買っていくようになる。彼の語る物語はほんとうなのか?そして、MCCは一体何者なのか...。不思議な話がちりばめられた本です。

奮闘(ふんとう)するたすく

『奮闘するたすく』表紙画像

まはら三桃/著
講談社
〈913〉

5年生の野沢佑(のざわたすく)は、担任(たんにん)の先生にたのまれ、夏休みの自由研究でデイサービスの様子をレポートすることになりました。佑の祖父(そふ)が通うデイサービス・こもれびで、友だちの一平(いっぺい)と一緒(いっしょ)に、ヘルパー見習いとして食事の世話や介護(かいご)の手伝いをするのです。こもれびのお年寄(としよ)りたちは短気な人、わがままな人、おしゃれな人など個性的な人ばかり。でも、いろいろな経験(けいけん)をするうちに、二人は少しずつお年寄りたちの気持ちに気づけるようになっていきます。

放課後の時間割

『放課後の時間割』表紙画像

岡田淳/著
偕成社
〈913〉

小学校の図工の先生をしているぼくは、ある日1ぴきのネズミをネコたちから助けた。すると、1週間後そのネズミが、図工準備(じゅんび)室にお礼にやって来た。白い服をきたそのネズミは、人間の言葉をしゃべり、自分のことを学校にくらす最後の「学校ネズミ」だという。そして、お話を作ったり語ったりするのが、とてもうまいらしい。こうして毎週月曜日、学校ネズミがぼくにいろんな話を語ってくれる<放課後の時間割>が始まった。

冒険(ぼうけん)者たち ガンバと十五ひきの仲間(なかま)

『冒険者たち』表紙画像

斎藤惇夫/作
薮内正幸/画
岩波書店
〈913〉

町で気楽な暮(く)らしをしていたドブネズミのガンバは、友人にさそわれて、船乗りネズミの集会に参加した。するとそこへ、忠太(ちゅうた)が命からがら助けを求(もと)めにやってきた。忠太の住む夢(ゆめ)見が島では、ネズミたちが特別な力をもつイタチ一族に襲(おそ)われ、絶滅(ぜつめつ)の危機(きき)にひんしているという。それを聞いたガンバは、個性豊(ゆた)かな仲間とともにイタチとの命をかけた戦(たたか)いにいどむ。
シリーズはほかに、『グリックの冒険』、『ガンバとカワウソの冒険』があります。

ぼくたち負け組クラブ

『ぼくたち負け組クラブ』表紙画像

アンドリュー・クレメンツ/著
田中奈津子/訳
講談社
〈93〉

6年生のアレックは、本が大好きすぎて、同級生に「本の虫」とからかわれています。授業後、放課後プログラムに通うことになったものの、入りたいクラブがなかったので、読書をするクラブを自分で作りました。クラブの名前は<負け組クラブ>。静かに読書をしたくて、自分と気になる女の子以外、新しいメンバーが増えないように、わざと変な名前を付けたのです。でも、メンバーは少しずつ増えていき...。
本の最後に、登場人物たちが読んだ本のリストがあります。

マクブルームさんのすてきな畑

『マクブルームさんのすてきな畑』表紙画像

S.フライシュマン/作
Q.ブレイク/画
金原瑞人/訳
あかね書房
〈93〉

おっちゃんの名前はマクブルーム。正直者で有名なんや。おっちゃんの畑はせまいけど、えらいこえててなあ。うえるとなんでも、あっちゅうまに大きなるんや。種を落としたと思うてたら、ぱっとわれて、みるみるくきがのびていって、実がなる。豆なんか1時間もせんうちに、まいてつみとれるんやで。これから話すのは、そんな畑にまつわる、ほんまの話。よかったら第2弾(だん)の『マクブルームさんのへんてこ動物園』も読んでな。

魔女(まじょ)の宅急便(たっきゅうびん)

『魔女の宅急便』表紙画像

角野栄子/作
林明子/画
福音館書店
〈913〉

魔女のキキは、13歳(さい)になったある満月の夜、魔女としてひとり立ちするために、黒猫(ねこ)ジジとともに旅立ちます。自分の家をはなれ、これからはひとりで暮(く)らしていかなければならないのです。海ぞいの大きな町にたどりついたキキは、そこで「空を飛ぶ」魔法を使って宅急便屋をはじめました。
失敗したり落ち込んだりしながらも、素敵(すてき)な人たちに出会って、少しずつ成長していくキキの姿(すがた)をえがきます。シリーズ1作目。

都会(まち)のトム&(アンド)ソーヤ 1

『都会のトム&ソーヤ 1』表紙画像

はやみねかおる/[著]
講談社
〈913〉

いたってふつうの中学生、内藤内人(ないとうないと)は、塾(じゅく)の帰りにクラスの天才、竜王創也(りゅうおうそうや)を見かけたが、彼の姿が街中で突然消えてしまった。不思議に思った内人に、創也は自分が消えた場所をもう一度さがすようにとさそう。"おばあちゃんの知恵"で罠(わな)を見やぶり、創也のかくれ家「砦(とりで)」を見つけた内人は、そこのかぎを手に入れ、入りびたるようになる。すると内人のそれまでの生活ががらりと変わった。創也といると、冒険(ぼうけん)がむこうからやってくるんだ。

ムジナ探偵局(たんていきょく) <名探偵登場!>

『ムジナ探偵局』表紙画像

富安陽子/作
おかべりか/画
童心社
〈913〉

へんてこ横丁にある古本屋ムジナ堂(どう)の店主は、じつはうでききの名探偵。でも一風かわった、へんてこな事件(じけん)しかひきうけません。たとえば、夢(ゆめ)で見た木箱の中味をしらべてほしいという依頼(いらい)とか、戸じまりした学校から包丁や針(はり)が消える事件とか。ちょっと不思議でつかみどころのないムジナ探偵と、おしかけ助手の小学生、源太(げんた)が活躍(かつやく)して事件を解決(かいけつ)していく「ムジナ探偵局シリーズ」は、全部で9冊(さつ)あります。

モモ

『モモ』表紙画像

ミヒャエル・エンデ/作
大島かおり/訳
岩波書店
〈94〉

モモはふしぎな女の子。モモに話を聞いてもらうだけで、みんな利口(りこう)になり、心がなごみ、気持ちがはればれします。ところがある日、灰色(はいいろ)の男たちがやって来て、時間を「時間貯蓄(ちょちく)銀行」にあずければ、ニ倍になってもどってくるとみんなにすすめます。誰もが時間を倹約(けんやく)し出したので、せかせかして、楽しむことを忘れてしまいました。男たちはじつは時間どろぼうで、倹約した時間をうばっていたのです。モモはぬすまれた時間をみんなに返すため、時間の国をめざします。

ユウキ

『ユウキ』表紙画像

伊藤遊/作
上出慎也/画
福音館書店
〈913〉

小学校入学以来、ケイタの親友になるのは、いつも「ユウキ」という名前の転校生。でも、これまでの「ユウキ」は、ケイタの前に現(あらわ)れては、みんな引っ越(こ)して行ってしまった。そして6年生の1学期、ケイタの前に現われた4人目の転校生の名前も、やはり「ユウキ」。ところがこれまでとちがい、今度の「ユウキ」はなんと、女の子だった。この「ユウキ」は、不思議少女とよばれ、人気者となるが...。
めぐりめぐる、出会いと別れの友情物語。

リキシャ★ガール

『リキシャ★ガール』表紙画像

ミタリ・パーキンス/作
ジェイミー・ホーガン/絵
永瀬比奈/訳
鈴木出版
〈93〉

ナイマは10歳(さい)の女の子。バングラデシュの村では、女の子は家にいて、働いてお金をかせげるのは男の子だけ。でも、ナイマは自分でお金をかせぎたいと思っています。休むひまもないお父さんに楽をさせてあげたい、お母さんにサリーを、妹においしいお菓子(かし)を買ってあげたいのです。そこで、男の子に変装(へんそう)し、お父さんの代わりにリキシャ(お客さんをのせることができる自転車)を運転しようと考えたナイマですが、試しに動かそうとして、こわしてしまいます。

ルドルフとイッパイアッテナ

『ルドルフとイッパイアッテナ』表紙画像

斉藤洋/作
杉浦範茂/絵
講談社
〈913〉

黒ねこのルドルフは、ししゃもをぬすんで魚屋に追いかけられるとちゅうでトラックに乗りこみ、思わぬ旅に出た。たどりついた町で出会ったのは、とてつもなく大きなトラねこ。名前は「イッパイアッテナ」。むかしは飼(か)いねこだったが今はノラねこのイッパイアッテナは、ルドルフにノラねことして生きる手段(しゅだん)を教え、何かと世話をやくようになる。ルドルフは無事に飼(か)い主のもとにもどれるのか...。
続編(ぞくへん)もあります。

ワンダー

『ワンダー』表紙画像

R.J.パラシオ/作
中井はるの/訳
ほるぷ出版
〈93〉

オーガストはふつうの男の子だ。ただし顔以外は。幼いころから人にこわがられたり、ぎょっとされることが多かった。くりかえし手術(しゅじゅつ)を受けてきたオーガストは、10歳(さい)で初めて学校へ通うことになった。彼の容姿(ようし)に驚(おどろ)き、避(さ)けようとするクラスメイトたち。しかしオーガストと接していくうちに、やがて心を動かされていく。『もうひとつのWONDER(ワンダー)』では、この本で取り上げられなかったクラスメイトや幼なじみの話が入っています。

わくわく こども詩集

『わくわく』表紙画像

全国学校図書館協議会/編
田中和雄/編
童話屋
〈911〉

詩って何だかむずかしい、ちょっと苦手、と思っているあなた。この詩集は全然むずかしくありません。「春が来た」「てのひらを太陽に」など、よく知っている歌の詩もあれば、「かっぱ」「いろんな おとの あめ」のように、読んだそばから思わず口に出したくなるような詩もあります。
だまって目で読むだけが読書ではありません。歌ったり口ずさんだりしながら、かっぱのすがたや雨の色を思いうかべて、詩を味わってください。