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調べ物案内

調査団報告書No.56

調査内容

東京フィルハーモニー交響楽団は名古屋にルーツがあると聞いたのですが、くわしいことが知りたいです。

調査手順

まず、東京フィルハーモニー交響楽団のホームページを見ると、沿革が載っていた。明治44年(1911年)3月に、名古屋のいとう呉服店(現在の松坂屋)が少年音楽隊を結成したとある。それでは、松坂屋の社史を調べてみよう。『松坂屋百年史』によると、明治44年(1911年)3月7日の新聞広告で隊員を募集し、3月18日に、いとう呉服店少年音楽隊を結成した。当初は管楽器だけだったが、2年後に弦楽器を取り入れたオーケストラとなった。変遷図によると、昭和13年(1938年)に中央交響楽団として東京に本拠地を移した。
音楽史の面から調べると、『日本の洋楽1』に結成時の入部者が一部載っていた。中日新聞データベースで少年音楽隊をキーワードに調べると、平成27年(2015年)10月4日朝刊に、元楽隊員だった故丹羽秀雄氏のアルバムが発見されたという記事があった。その発見を元に、「発掘 レトロ洋楽館 松坂屋少年音楽隊楽士の軌跡」という特集が連載されている。少年音楽隊から始まった丹羽氏の音楽人生は、音楽隊の歴史とともにあったようだ。

調査結果

解決スタンプ

明治44年(1911年)3月18日、名古屋で、いとう呉服店少年音楽隊が結成された。当時、国内には軍の楽隊と三越少年音楽隊くらいしかなかったため、社内行事のほか、さまざまな演奏会や催事で活躍し、大人気だった。大正13年(1924年)4月1日には、八事の山本球場で開催された第1回全国選抜中等学校野球大会の開会式で演奏をつとめた。その後、名前や所属の変更を経て、現在の東京フィルハーモニー交響楽団となった。

今回の調査で使った資料

  • 『松坂屋50年史』松坂屋50年史編集委員会/編 松坂屋 1960年
  • 『松坂屋60年史』松坂屋60年史編集委員会/編 松坂屋 1971年
  • 『松坂屋70年史』松坂屋70年史編集委員会/編 松坂屋 1981年
  • 『松坂屋百年史』松坂屋 2010年
  • 『日本の洋楽 1』大森盛太郎/著 新門出版社 1986年
  • 中日新聞 平成27年(2015年)10月4日朝刊、「発掘 レトロ洋楽館 松坂屋少年音楽隊楽士の軌跡」 平成27年(2015年)10月10日~平成28年(2016年)12月3日(全60回)

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