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調査内容
自転車のことを「ケッタ」や「ケッタマシン」と呼びますが、古くからではなく比較的最近になってからそう呼ぶようになった気がします。いつ頃からそう呼ばれるようになったのでしょう?
調査手順
私自身「ケッタ」が初耳だったのはさておき、さっそく方言に関する本を確認します。
するとたしかに、『名古屋弁トキントキン講座』や『やっとかめ!大名古屋語辞典』、『声に出して読みてゃあ名古屋弁』など新しめの資料にはケッタの項目がありましたが、古い資料には載っていませんでした。新語なのは間違いないようです。
では、具体的にいつ頃から使用されているかを調べます。
しかし、項目がある前述の資料をみても「昭和四十年以降からだったと思う」、「昭和五十年代に放送されていた『ゲッター・ロボ』の『ゲットマシン』が語源だとする説もあるくらい新しい名古屋語」「三十五年ほど前[※2002年刊]」と各資料でバラツキがありました。
さらに資料を確認していくと、『辞典<新しい日本語>』にケッタの項目があり、その出典となる『言語生活の耳』を読むと、「はじめて耳にしたのは、七五年」という1979年の投書が確認できましたが、これ以上年代を特定することはできませんでした。
調査結果
今回の調査では、「ケッタ」「ケッタマシン」という言葉は遅くとも1970年代の後半には使用されていた言葉であることがわかりました。
今回の調査で使った資料
- 『名古屋弁トキントキン講座』舟橋武志/著 風媒社 2021
- 『やっとかめ!大名古屋語辞典』清水義範/著 学習研究社 2003
- 『声に出して読みてゃあ名古屋弁』二代目勤勉亭親不孝/著 すばる舎 2002
- 『辞典<新しい日本語>』井上史雄/編著 東洋書林 2002
- 『言語生活の耳』沢木幹栄/編 筑摩書房 1989
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- 調査団報告書No.139 「自転車のことを「ケッタ」や「ケッタマシン」と呼びますが、古くからではなく比較的最近になってからそう呼ぶようになった気がします。いつ頃からそう呼ばれるようになったのでしょう?」 <PDF形式,22KB>(2024年6月作成)
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