本の展示
中川図書館 ミニ展示「1000円札の野口英世 生誕140年」≪展示期間:9月2日(金)~11月17日(木)≫
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2016年9月2日
展示期間:2016年9月2日(金曜日)~11月17日(木曜日)
1000円札でお馴染みの野口英世(1876生~1928没)は、今から140年前の明治9年11月9日、福島県猪苗代湖畔の貧しい農家に生まれました。幼名は清作といい、囲炉裏で左手を火傷し、からかわれた不遇な少年時代。5年の苦学の末、20歳で医術開業試験に合格、渡米して頭角を顕す青年期。そして、世界を舞台に細菌学研究に生涯をささげ、最期は自ら研究中の黄熱病に罹って亡くなったことも良く知られています。渾身の努力と放蕩に貫かれた野口英世のパワフルな一生。そのドラマチックな魅力を堪能できる本を集めました。
(写真:『野口英博士傳』1934年より 鶴舞中央図書館蔵)
☆ 参考として、野口英世記念館のホームページ もご覧ください。
■ 主な展示資料 ■
No. | 書名 | 著者名 | 出版者 | 出版年 | 分類 | コメント |
1 | 渡辺淳一作品集18 遠き落日 | 渡辺淳一/著 | 文芸春秋 | 1981 | 91868 | 従来の野口伝記の偶像を破壊し、野口英世観に革命をもたらした伝記小説。野口の遊興癖、浪費癖、虚栄心と、晩年の徒労を白日の下にさらし、かえって人間らしい野口の魅力を際立たせる。 |
2 | 野口英世 | イザベル・R.プレセット/著 | 星和書店 | 1987 | 2891 | 海外の細菌学研究者等の書き残した野口に関する一次資料を調査し、野口伝の未知の部分を埋めた伝記。1981年発表。従来、偶像視か、偶像破壊かの両極端だった野口観に「第三の野口像」を提供。 |
3 | 当世書生気質 | 坪内逍遥/作 | 岩波書店 | 2006 | 9136 | 「野口清作」が戸籍名を「英世」と改める契機となった小説。第6回に、放蕩医学生「野々口精作」が登場。発表時、野口は9歳だが、22歳で読み、自分の性格も名前もそっくりな人物の惨めな末路に、暗示的衝撃を受ける。 |
4 | 野口英世の妻 | 飯沼信子/著 | 新人物往来社 | 1992 | 28953 | 野口の妻の生涯を調査した記録。野口はロックフェラー時代、35歳で酒場で働くアメリカ人メリー・ダージスと結婚。研究所仲間は、貧しい生い立ちで学もないメリーを嫌ったが、野口はつつましい性格のメリーを大事にし、メリーも献身的に夫に尽くす。 |
5 | 野口英世の母シカ | 田中章義/著 | 白水社 | 2014 | 2891 | 野口の偉大な母の一代記。貧乏だったが、親切で忍耐強く、働き者で謙虚。決して、とんびが鷹を産んだのではなく、野口が母の背中を見て育ったことがわかる。 |