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調べ物案内

調査団報告書No.75

調査内容

昔の錦画新聞を見ていたところ、明治8年に名古屋で皮膚移植手術が行われたと報じた錦絵がありました。これを行った医師について知りたいです。

調査手順

『蘭医学郷土史雑考』によるところ、ヨングハンスとういう医師が明治7年(1974年)この手術を行ったようです。この手術については当時西洋医学手術が珍しかったため大変話題となり、皮膚提供をしたのが患者の弟であった美談として「大阪錦画新聞」や「官許読売新聞」などでセンセーショナルに報じられたようです。ヨングハンスについては、『名古屋大学最初の外国人教師』や『ヨングハンス覚え書』に詳しく載っていますが、在日期間や本名など不明なことも多いようです。

調査結果

解決スタンプ

ヨングハンスはドイツ系アメリカ人で明治3年(1870年)には少なくとも日本にいたことが分かります。明治6年(1873年)名古屋大学医学部の前身である西本願寺別院に再興された愛知県仮病院にお雇い外国人教師として赴任し、日本初といわれる皮膚移植手術や、生理学に関するダイジェスト本「原生要論」などの出版に関わり、名古屋の医学発展に寄与しました。アメリカに帰国後は福沢諭吉の子息(福澤一太郎、捨次郎、桃介)の大学留学中の面倒を見ていたようです。
該当の錦絵や『原生要論』、『ヨングハンス契約状』については名古屋大学医学部資料室の『近代医学の黎明デジタルアーカイブ』でデジタル公開されています。

今回の調査で使った資料

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