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調査内容
『東京芸術大学百年史 東京音楽学校篇第2巻』に掲載されている「名古屋市行進歌」について知りたい。
調査手順
まずは『東京芸術大学百年史 東京音楽学校篇第2巻』の記載事項を確認。あった。名古屋市教育会が昭和5年10月30日に東京音楽学校に依頼し、信時潔作曲、石田元季作詞で作られた、とのこと。
作曲者と作詞者、それぞれに関する本でこの歌がないか探してみよう。すると、伝記や作曲集が見つかった。信時潔は東京音楽学校の先生、石田元季は愛知医大の教授や八高の講師を務めた国文学者だということがわかったけれど、名古屋市行進歌については何も書かれていなかった。
名古屋のことだから名古屋市史、教育のことだから愛知県教育史も見てみる。やっぱり出てこない。名古屋の歌を集めた『名古屋の歌だがね』というCDにも収録されていない。うーむ、思ったより手ごわいぞ。
名古屋市教育会に関する資料を探してみると、『会報』が見つかった。昭和4年から5年あたりの会報をじーっと見ていくと......あった!歌詞と楽譜、それから歌が作られた経緯も見つけることができた。
調査結果
歌は4番まであり、1番から4番まで歌詞の最後は「♪~だい名古屋」で終わる。児童が旗行列や遠足をするときに使う行進歌として作られたんだって。
今回の調査で使った資料
- 『愛知県教育史 第4巻』愛知県教育委員会/編 第一法規出版 1982
- 『石田元季先生三十年記念展』石田元季先生顕彰会/編 石田元季先生顕彰会 1973
- 『東京芸術大学百年史 東京音楽学校篇第2巻』東京芸術大学百年史編集委員会/編集 音楽之友社 2003
- 『名古屋市史 学芸編』名古屋市役所/[編]著 名古屋市 1915
- 『信時潔集1』信時潔/著 春秋社 1950
- 『信時潔集2』信時潔/著 春秋社 1950
- 『会報』名古屋市教育会 第150号,昭和五年度第一号,同四号,同五号
- 『名古屋の歌だがね 名古屋開府400年記念CD』キングレコード 2010