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調査内容
1984(昭和59)年に日本で初めてのコアラが東山動植物園にやってきたと聞きました。当時、コアラのごはんは名古屋で手に入ったのですか?
調査手順
昨年(2024年)10月25日は日本へ初めてのコアラが来園して40周年でしたね。コアラが食べるものといえば「ユーカリの葉」が有名ですが...果たして名古屋で手に入ったのでしょうか?
まず『東山動植物園とともに歩んだ60年』p.88でコアラ来園までの出来事を確認してみると、1980(昭和55)年に名古屋市とオーストラリアのシドニー市が姉妹都市提携を結び、翌年シドニーを訪れた名古屋市長にユーカリの種子が贈られたことがわかりました。その種子で育てた苗を平和公園に植栽し、コアラの受入れ準備が始まったそうです。
次に『名古屋の公園100年のあゆみ』で平和公園の歴史を見てみると、ユーカリの植栽は年々増え、「東山動物園へ贈られたコアラの主食として利用されている」と書かれていました。そして冬場でも安定して確保できるよう温室6棟を建設したり、台風や寒さによる全滅を避けるため、より温暖な豊橋市や静岡県などに分散植栽したりしていました。
また『アサヒグラフ 1984年11月2日号』の特集「コアラがやってくる」によると、日本に来る前のコアラたちには日本産のユーカリの葉が徐々に与えられて、日本に来る頃には日本産のユーカリだけで育てられるようにしっかり計画されていたことがわかりました。
調査結果
名古屋でも手に入りました!
コアラより先にもらったユーカリを育てて、コアラが安心して日本で過ごすことができるようにしっかり準備をしていました。
今回の調査で使った資料
- 『東山動植物園とともに歩んだ60年 東山公園協会設立60周年』東山公園協会 2009
- 『名古屋の公園100年のあゆみ』名古屋の公園100年のあゆみ編集委員会/編集 名古屋市 2010
- 『アサヒグラフ 1984年11月2日号』
- 『恋するコアラはなぜやせる? コアラ飼育10年のエピソード』鹿島英佑/著 風媒社 1994
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- 調査団報告書No.146 「1984(昭和59)年に日本で初めてのコアラが東山動植物園にやってきたと聞きました。当時、コアラのごはんは名古屋で手に入ったのですか?」 <PDF形式,213KB>(2025年1月作成)
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