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調べ物案内

調査団報告書No.144

調査内容

愛知県武道館のとなりに鉄道の高架のようなものがあって、道を挟んだ反対側にも同じものがあります。線路が途切れたものみたいだけど...これって何?

調査手順

見せていただいた写真をもとに、最新の『ゼンリン住宅地図 名古屋市中川区』で状況を確認したところ、愛知県武道館の北側に細長く線で囲まれた区域が東西に延びていて、市道の反対側にも同じものが...。
過去の中川区の住宅地図を使用してこの区域の変遷を辿ってみました。

調査結果

解決スタンプ

鉄道の高架のようなものは「南方貨物線」という、計画半ばで使用されなくなった線路跡であることがわかりました。
『名古屋都市計画史2-[1上]』p.683によると「南方貨物線は名古屋~大府間を結ぶ貨物線として計画されていた(中略)。1966(昭和41)年4月にそのルートが確定した。(中略)新幹線と並行する区間の沿線において、新幹線だけでなく南方貨物線も公害反対運動の対象」になり、中断した工事が再開された時期もあったようですが、1983(昭和58)年以降中止されたとのことです。
『南方貨物線公害』p.10に記載された付表(予定されていた路線図)を最新の住宅地図に照らし合わせて辿っていくと、細長く線で囲まれた区域は何度か途切れながらも東の端は南区の東海道本線まで続き、西の端は港・中川区境付近まで北に向かって緩くカーブしたところで途切れています。そのカーブの延長線上にはあおなみ線が走っています。
高架下の「貸倉庫」と高架の断面を利用して設置された看板の写真も見せていただきましたが、その他の高架下も駐車場などに利用され、第二の人生を送っているようです。

今回の調査で使った資料

  • 『ゼンリン住宅地図 愛知県名古屋市中川区(1966~1983、2023)、熱田区(2024)、南区(2023)』 ゼンリン/編 ゼンリン
  • 『名古屋都市計画史 2-[1上]』名古屋都市計画史編集実行委員会/編集 名古屋都市計画史編集実行委員会 2017
  • 『南方貨物線公害』名古屋市公害対策局大気騒音課/編集 名古屋市公害対策局 1975

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