- 最近の調査団報告書は名古屋なんでも調査団へ
- これまでの調査団報告書は調査団報告書一覧へ
- PDF版の一覧は調査団報告書一覧(PDF版)へどうぞ
調査内容
昔、名古屋駅の西口にあった、待ち合わせに使われていた壁画について知りたい
調査手順
郷土コーナーにある「名古屋駅」関連の書籍をあたります。すると、『名古屋駅八十年史』p.143に「-東京芸大講師矢橋六郎氏が昭和39年7月から、25人の助手と力を合わせ、3カ月がかりで完成したもので-」とあり、作者は矢橋(やばし)六郎と判明します。壁画の題名は同書では「日月と新幹線」となっていましたが、人名辞典や後述の画集などによると「日月と東海の四季」となっています。
絵柄は『名古屋駅八十年史』p.143にはモノクロで、『鉄道と街・名古屋駅』p.11にはカラーで掲載されていますが、大きいもの、かつ駅の構造ゆえか柱越しの写真しかありません。『国鉄名古屋駅百年史』p.131には柱をよけた写真がありますが、モノクロで小さい写真です。愛知県図書館所蔵の矢橋氏の画集『街角に華咲くモダン』p.138-139にモノクロの全体写真と太陽の部分と月の部分のカラー写真が掲載されています。
ちなみに中日新聞の記事によりますと、1984年に地下鉄6号線(現在の桜通線)の建設工事にあわせた駅の改修により壁画は撤去されましたが、国鉄とは元に戻す約束があったとのことで、撤去された壁画は倉庫に保管されたそうです。しかし壁画は戻ることなく、現在は・・・となっています。
調査結果
矢橋六郎氏の『日月と東海の四季』です。現在は現物を見ることはできません。
今回の調査で使った資料
- 『名古屋駅八十年史』名古屋駅八十年史編さん委員会/編 名古屋駅 1967
- 『鉄道と街・名古屋駅』大野一英 大正出版 1986
- 『国鉄名古屋駅百年史』日本国有鉄道名古屋駅 1987
- 『街角に華咲くモダン』橋六郎/作 大垣市役所 2021
- 「中日新聞」 1989年6月11日朝刊31面 および1995年8月8日朝刊16面