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調べ物案内

調査団報告書No.118

調査内容

名古屋に来てはじめて知ったのだけど、どうして冷たいうどんのことを「ころうどん」というの?

調査手順

そう、初めて名古屋に来た人は、はて?と思う「"ころ"うどん」。冷たいうどんのことをいう。冷たいきしめんにも"ころ"をつけて"ころきし""きしころ"という。しかし、それ以外のもの...たとえば冷たいそばを"ころそば"というわけでもないので、"ころ"自体に「冷たい」という意味はなさそうだ。実際、"ころ"という言葉は、名古屋弁の辞典にも伝統的な郷土料理の本にも見当たらない。
資料によると、まかないで食べていた冷たいうどんを出したところ、うどん通の間で人気を博したという。呼び名については、せいろ盛りの丸い形がコロっとしているから"ころ"というようになった、冷めてもおいしいたまり醤油の香り高いつゆを使うから"香露"の字を当てた、中には、「コールド」から来ているのでは、というユニークな説も。
名古屋市博物館で2015年におこなわれた特別展「名古屋めしのもと」の図録では、"「ころ」という食べ方"として記述されている。他の本でも、「...うでて〔原文ママ〕玉になっているのを、湯ほどきをしないで、そのまま、ドンブリに入れて、アゲも菜っぱもなしが本当だが、冷たいおツユをぶっかけたもの。」「...コロはそのまま汁をぶッかけて食べるのである。うどん、きしめんの生(き)の味がして杉本健吉画伯のようなうどん通は、いつもこの手を用いている。」など、うどんやきしめんの食べ方のひとつとして紹介されている。
「名古屋偉人伝」で紹介した杉本画伯もお好きだったというころうどん。暑い暑い名古屋の夏もあと少し。残暑をこれで乗り切ろう。

調査結果

解決スタンプ

せいろ盛りの丸い形から「ころ」、冷めても香り高いつゆを使っているなど諸説あり。

今回の調査で使った資料

  • 『名古屋めしのもと』名古屋市博物館/編集 「名古屋めしのもと展」実行委員会 2015
  • 『お値打ち案内』野近雄/著 文芸春秋新社 1961 ※貸出不可
  • 『名古屋味覚地図』創元社編集部/編 創元社 1964
  • 中日新聞2009年6月1日(月)朝刊
  • 「那古野」2018年7月号 名古屋商工会議所

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