調査団報告書No.116
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調査内容
昭和25年ごろ、名古屋市内に「電車図書館」があった小学校があるらしいんだけど、どこの小学校?
調査手順
電車の車両を生かした図書館かな?交通局の車両かな...と名古屋市交通局の『市営三十年史』や『市営五十年史』、『名古屋を走って77年』などを見てみましたが見つかりません。幼稚園で教材になったり、渥美半島沖で魚礁になった車両の写真はあるのに!
気を取り直して「電車図書館」で検索をしてみると、『稲沢電車図書館の思い出』(小木曽真/著)という資料がありました。中京大学図書館学紀要第27号(2006.5)の抜き刷り【本や雑誌の一部を、すでに作った版を使って印刷したもの】です。稲沢市の団地にあった電車図書館について書かれたものなので、名古屋の小学校のことは書いてないかな...と思いつつ見ていくと、ありました!
調査結果
『稲沢電車図書館の思い出』p.116に、『わたくしたちのふるさと八事(50周年記念誌)』からの出典として、昭和区の八事小学校の電車図書館にふれていました。昭和25年にPTAの寄付で誕生し、35年ごろまでおかれていた電車図書館は、市電の車両の座席をそのまま椅子として使い、真ん中に机、運転席に本棚があったそうです。『わたくしたちのふるさと八事』p.36~37には電車図書館の前で児童が撮った記念写真や、中で読書をする様子を写した写真があります。
今回の調査で使った資料
- 『市営三十年史』名古屋市交通局/編 1952
- 『市営五十年史』名古屋市交通局/編 1972
- 『名古屋を走って77年 市電写真集』名古屋市交通局/編 1974
- 『稲沢電車図書館の思い出』小木曽真 竹市由美子/著 中京大学図書館学紀要第27号(2006.5)抜刷
- 『わたくしたちのふるさと八事』名古屋市立八事小学校/編 1991