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調査内容
名古屋から富士山は見えますか?
調査手順
富士山の本を片っ端から見ていくと、ピッタリな1冊を発見!!『「富士見」の謎―一番遠くから富士山が見えるのはどこか?』を読んでいくと、p102、181などに名古屋からは見えないとある。今の中区富士見町を書いた葛飾北斎の「尾州不二見原」には、富士山が描かれているけれども、それは南アルプスの聖岳だとのこと。この本の著者以外の方の調査でも見えないという調査結果がでているようだ。う~ん。残念。でも、愛知県から見れるところはいくつかある。
『富士見の里昔の前津』によると、江戸時代には、富士見原から富士山が見えるという説と見えないという説両方があったようだ。
中区富士見町からは見えないけれど、もしかしたら、"富士"とつくほかのところからは見えるかも?!と思って、名古屋に"富士"とつく地名がないか探してみることにした。地名の由来を調べるときの定番『なごやの町名』を見ると、"千種区富士見台"という地名があった。由来を読むと、「富士が見えるであろうという夢をこめてつけられた」という説と「冬晴れの日に、富士山が望見された」という説の2つがあるとのこと。ただし、見えたとしたことの根拠はないようだ。
他の調査をしていて見た『名古屋城を記録せよ!』のp16に「天守から富士山は見えた?」とあった。ワクワクしながら読んでいったけど、天守からの遠景が書かれた絵の中に富士山はあるけれど、それは南アルプスの山で、「実際には猿投山に遮られて富士山を望むことはできなかった」と書かれていた。
調査結果
残念だけど、名古屋から富士山は見えない。
今回の調査で使った資料
- 『「富士見」の謎 一番遠くから富士山が見えるのはどこか?』田代博/[著] 祥伝社 2011
- 『なごやの町名』名古屋市計画局/[編] 名古屋市計画局 1992
- 『名古屋城を記録せよ!』名古屋市博物館/編集 名古屋市博物館 2008
- 『富士見の里昔の前津』名古屋市博物館/編集 名古屋市博物館 2006