ページの先頭です。
本文へジャンプする。
ここから本文です。

お知らせ

本の展示

熱田図書館 「追悼 梅原猛さん~梅原古代学・日本学の哲学者」≪展示期間:1月17日(木)~2月11日(月)≫

2019年2月2日

展示期間:2019年1月17日(木曜日)~2月11日(月曜日・祝日)

仙台生まれで愛知県育ちの哲学者、梅原猛さん(1925~2019年)が、平成31年1月12日に93歳で亡くなられました。
熱田図書館奥の新聞コーナーで、この愛知の偉人を偲ぶ本を展示しています。
『古事記』の著者として知られる稗田阿礼(ひえだのあれ)が藤原不比等だとする説や、法隆寺西院伽藍の聖徳太子怨霊鎮魂説など、独自の切り口で日本史の定説に果敢に挑戦し続け、異端視されつつも本が売れて大衆に注目されました。
また、3代目市川猿之助(現猿翁)さんと組んだ歌舞伎台本『ヤマトタケル』や、山岸凉子さんのコミックの名作『日出処の天子(ひいづるところのてんし)』誕生の契機となった怖い聖徳太子像を描いた『隠された十字架』などで、多方面で影響力を発揮しました。

正面(熱田図書館 「追悼 梅原猛さん~梅原古代学・日本学の哲学者」)正面

閲覧室奥の新聞コーナー(熱田図書館 「追悼 梅原猛さん~梅原古代学・日本学の哲学者」)閲覧室奥の新聞コーナー

■ 主な展示資料 ■

No. 書名 著者名 出版者 出版年 分類 コメント
1 隠された十字架 法隆寺論 梅原猛/著 新潮社 1972 702135 代表作。法隆寺再建の謎を探る本。聖徳太子一家が物部氏によって旧法隆寺全焼とともに全滅させられたとの定説に対し、実は藤原氏が聖徳太子一家を全滅させ、その罪を物部氏になすりつけ、怨霊鎮魂のために新法隆寺を建てたとする。
2 神々の流竄(ルザン) 梅原猛/著 集英社 1985 2103 梅原日本学の起点となった本。昔、大和を支配していた出雲神話の神々が、大和の神々に敗れて出雲に追いやられ、その歴史粉飾のために古事記、日本書紀は、藤原不比等が稗田阿礼の偽名で編纂したとする。熱田神宮の「草薙の剣」こそ、大和を支配する証で、出雲でなく大和の三輪山で、ナガスネヒコが神武帝に譲ったという。
3 水底の歌 柿本人麿論 上巻下巻 梅原猛/著 新潮社 1983 911122 流罪をうかがわせる歌の多い人麿は、藤原政権により流刑死させられたとする説を唱え、話題を呼んだ評論。終焉の地鴨山は、石見国粕淵でなく鴨島という島だとし、正史に載らず歌集にのみ登場する人麿と、正史に歌人として載りながら歌が残っていない柿本猨(さる)とが同一人物と説く。
4 ヤマトタケル 梅原猛/著 講談社 1986 9126 3代目猿之助と組んだ歌舞伎台本の第1作。1986年5月(猿之助主演)、2008年6月(右近主演)に中日劇場でも上演された、ご存知熱田神宮の御神体「草薙の剣」の使い手、ヤマトタケルの物語。白鳥となって飛び立つラストシーンに宙乗りが使われ、スーパー歌舞伎の代表作として残る。

▲ページトップへ