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調査内容
父が家の横の道を「カンショ」と言っているのを聞きました。名古屋弁のようだけど「カンショ」ってどういう意味? どんな由来の言葉?
調査手順
言葉についてのお調べ物なので、まずは名古屋の方言関係の本を調べてみます。名古屋弁の辞書のような資料はないか探すと『随筆名古屋言葉辞典』という本がありました。
「カンショ」の項目を引いてみるとp.68に「閑所。慶長遷府当時碁盤割の町割が行われたとき桝目の中心部に生じた空地を真宗寺院又は非商家の住宅とし、町通りから細い路次を作つて通路とした。これが名古屋の閑所である。」とあります。
どうやら名古屋城下の古い町づくりからきた言葉のようです。今度はそちらに関係する本を見てみましょう。『名古屋城史』p.323によると城下を碁盤割に整備した際にそれぞれのブロックの「中央に二十間四方の空き地を残し、これを会所(かいしょ)と呼んだ。~この会所を後にはカンショと呼ぶようになった」とありました。
また『名古屋方言の研究』によると、広い道からブロックの中央にある閑所へ入っていくための小路が必要で、その小路のことを奥の閑所へ通ずる道という意味で「かんしょ」と呼ぶようになったそうです。そして碁盤割に限らず他の地域でも通りから入った小路をすべて「かんしょ」と呼ぶようになったそうです。
調査結果
もともとは碁盤割の中央にできた空き地のことを指していた言葉でしたが、意味が広がり「路地」や「小路」のような意味で使われています!
今回の調査で使った資料
- 『随筆名古屋言葉辞典 なごや言葉百年史』山田秋衛/編 泰文堂 1961
- 『名古屋方言の研究 江戸時代編』芥子川律治/著 泰文堂 1971
- 『名古屋城史』名古屋市/編 名古屋市役所 1959
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- 調査団報告書No.135 「父が家の横の道を「カンショ」と言っているのを聞きました。名古屋弁のようだけど「カンショ」ってどういう意味? どんな由来の言葉?」 <PDF形式,204KB>(2024年2月作成)
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