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お知らせ

行事報告

シンポジウム「これからの図書館をみつめて~なごやアクテイブ・ライブラリー~」を開催しました

2016年4月6日

平成28年1月24日(日曜日)、中区イーブルなごやホールにて、シンポジウム「これからの図書館をみつめて~なごやアクテイブ・ライブラリー~」を開催しました。

名古屋大学大学院准教授の小松尚氏に「これからのまちづくりと公共図書館」を主題に、国内・海外の図書館の先進事例から考える公共図書館について基調講演をしていただきました。
小松氏は、人口や税収が減っている現在、まちの機能の複合化や集約を行った「コンパクトシティ」といったまちづくりの発想の転換について説明し、画一的ではなく地域の個性やニーズなどを踏まえた特色ある図書館の整備について指摘しました。また、アクセスしやすい立地やさまざまな目的をもった市民が「行きたい」「居たい」と思える空間づくりとプログラムの必要性について述べれらました。

基調講演1(シンポジウム「これからの図書館をみつめて~なごやアクテイブ・ライブラリー~」) 基調講演1

基調講演2(シンポジウム「これからの図書館をみつめて~なごやアクテイブ・ライブラリー~」) 基調講演2

また、名城大学教授であり名古屋市図書館協議会会長でもある神谷俊次氏をコーディネーターとし、小松尚氏、椙山女学園大学教授の福永智子氏、岐阜市立図書館長の吉成信夫氏をパネリストとしてパネルディスカッションも行いました。
福永氏は、自身のフィールド調査から、「出会いと憩いの図書館」をコンセプトとした図書館の実例を多くの写真で紹介しました。事例を紹介した図書館の特徴としてプレイルームや授乳室の設置や旧図書館から児童コーナーの面積を3倍にしたなど児童コーナーの整備の強化をあげ、滞在できるゆとりある空間づくりによって貸出など図書館利用の促進に繋がると指摘しました。
吉成氏は、平成27年7月に新しく開館した岐阜市立図書館の事例を紹介しながら、自身が考える市民に寄り添った身近な図書館について語りました。具体的事例として、司書が工夫を凝らした書架ディスプレイの紹介や「わんこカートのおはなし会」といった「新しいことが始まるようなワクワク感」が感じられる図書館運営について述べられました。また、岐阜市立図書館が大切にしている「子どもの声は未来の声」という言葉について紹介しました。この言葉は、図書館を子どもたちの育ちを末永く見守る場所と考え、子どもたちが少しざわざわしていたとしても、親御さんや来館者と一緒に微笑ましく見守り、本を通じて子どもたちの豊かな未来をつながる道を応援したという思いがこめられていると語りました。

パネルデスカッション1(シンポジウム「これからの図書館をみつめて~なごやアクテイブ・ライブラリー~」) パネルデスカッション1

パネルデスカッション2(シンポジウム「これからの図書館をみつめて~なごやアクテイブ・ライブラリー~」) パネルデスカッション2

その他、図書館職員による「名古屋市図書館の現況と目指す方向」と題して、名古屋市図書館の沿革やネットワークについて説明し、利用状況について報告を行いました。また新たなニーズを踏まえた、より利用しやすい「市民の生活に役立つ図書館」をめざすことを基本方針とした、「なごやアクティブ・ライブラリー構想(仮称)」の策定検討について述べ、(1)交通結節点や商業施設等でのサービスポイントといった、「すべての市民を対象にしたよりひらかれた図書館」、(2)地域資料の作成や他機関との連携による課題解決支援の促進などの「利用しやすさや資料を生かす図書館」、(3)学生や市民の活動スペース確保などによる居場所づくりやIT環境を備えた図書館整備といった「地域や市民の活力を生み出す図書館」といった3つの観点について、名古屋市図書館や他都市の図書館の事例を具体的に紹介しながら説明を行いました。市民の意見ヒアリングでは、「まちづくりや空間づくりについて」「福祉の観点から学習支援等を行い誰でも利用できる図書館」、「学校と公共図書館の連携」など、若い世代の声が寄せられました。

約150名という多くの市民の皆様に参加いただきながら、実のある内容のシンポジウムを実施することができました。

図書館職員による説明(シンポジウム「これからの図書館をみつめて~なごやアクテイブ・ライブラリー~」) 図書館職員による説明

多くの皆さんが参加してくださいました(シンポジウム「これからの図書館をみつめて~なごやアクテイブ・ライブラリー~」) 多くの皆さんが参加してくださいました

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